フーリエ変換

- フーリエ変換は、線形システムの特性評価や連続ウェーブフォームを構成する周波数成分の同定に長年用いられてきました。しかし、ウェーブフォームがサンプリングされた場合、あるいはシステムをデジタルコンピューター上で解析する場合、理解し使うべきは有限で離散的なフーリエ変換(DFT)です。連続フーリエ変換(CFT)の性質の大半は保持されているものの、DFT が有限区間で定義されるサンプリングウェーブフォームに対して作用しなければならないという制約から、いくつかの相違点が生じます。
- 高速フーリエ変換(FFT)は、単に DFT を計算するための効率的な手法です [1]
フーリエ変換は、時間領域のデータを周波数領域で表現し、その逆も行う能力を持ち、多くの応用があります。最も頻繁な応用の一つは、等間隔の時間間隔でサンプリングされたデータに含まれるスペクトル(周波数)エネルギーを分析することです。その他の応用には、畳み込み (線形システム応答)、デジタルフィルタリング、相関(時間遅延推定、類似度測定)、時間周波数解析の高速計算が含まれます。
この変換の高速版である高速フーリエ変換(FFT)は、Cooley と Tukey [2] によって最初に開発され、その後「混合基数」アルゴリズムによって、さらに高速化とさまざまなデータ長での使用が可能になりました。Igor Pro® は、高速多次元素因数分解 Cooley-Tukey アルゴリズムを使って FFT を計算します。
フーリエ変換は数学的に複雑ですが、Igor Pro のフーリエ変換ダイアログを使えば簡単に操作できます。

Igor Pro の FFT 演算は高度な計算をサポートしており、その一部は Fourier Transforms ダイアログの以上のものがあります:
- 2次元、3次元、および4次元データの FFT
- 入力データの長さのパディング
- 入力データのウインドウ処理
- 複素数、実数のみ、虚数のみ、絶対値、絶対値の二乗、または位相としての結果
- 超複素正弦変換
- 超複素余弦変換
FFT に加えて、Igor Pro は以下の変換を提供します:
- ピリオドグラム
- Lomb ピリオドグラム
- MultiTaperPSD
- 離散ウェーブレット変換(DWT)
- 連続ウェーブレット変換(CWT)
- Wigner 変換
- 短時間フーリエ変換
- Hilbert 変換
参考文献
- G.D. Bergland, “A guided tour of the fast Fourier transform,” IEEE Spectrum 7, 41-52 (1969).
- James W. Cooley and John W. Tukey, “An algorithm for the machine calculation of complex Fourier series,” Math. Comput. 19, 297-301 (1965).
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